【 イタリア磨き 】 とは、イタリア 及び 周辺国 で伝統的に施工されている アンティコ・スタッコ や ベネチアート 等と呼ばれる イタリアン・スタッコ(イタリア漆喰工法) の和名 です。
イタリア国内では西洋建築に欠かせない大理石があまり多く産出しておりませんでした。
その為、イタリアでは大理石はとても高価な建材で、その 高価な大理石を漆喰工法で似せた工法 が イタリアン・スタッコ であります。
この イタリアン・スタッコ で施工した壁や柱があまりに美しく、それを聞きつけた周辺国へ伝わっていったらしいです。
材料は 石灰クリーム 、 大理石の粉 、 顔料 などです。所謂、石灰モルタルと呼ばれるモノの一種に分類され、大理石のような美しい模様と光沢が特徴の仕上げであります。
日本でも ベネチアー○ 等の名称で類似品が販売されておりますが、樹脂の入った製品も少なくないので見極めて使っていきたいですね。
残念ながら、イタリア国内では現在、石灰クリームが主原料ではなく樹脂が主流みたいです。本場イタリアでもそのような状況ですから、日本で本物のイタリアン・スタッコを施工されている現場は少ないです。
今後、イタリアでも本物が見直されていけば良いですね。
施工には ヘラ か 薄手の鏝 が必要です。
仕上げを予測しながらパターンを3回に分けて塗り付け、たまに遠目からも確認しながら施工します。
3回目で塗り残しの無いように満遍なく材料を付けていき、タイミングを見計らって磨きます。何度も磨く事によって光沢が出て、美しい大理石調の壁となる事でしょう。
この工法は簡単そうに見えてとても難しい仕上げなので、試験施工を行って仕上げを確認してから本番に臨みたいですね。
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