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職人としての3か条

コテ 職人道具 写真

昔の古民家のように懐かしく、
​落ち着きのある空間を演出する土壁。​​
そんな日常の風景の一部を創り出す、​
左官職人の3か条とは。​

1. 道具

道具は体の一部​

コテ 2000種類 場所に合わせて選定する

左官屋にとってなくてはならないコテ。私たち左官職人はコテと一体となり、土壁を創ります。コテの種類は約2,000程。​

地金、鋼などコテに使用する材料。そして本焼き、半焼き、油焼きといったコテの焼き方。その組み合わせによって完成するコテで塗ると、土の表情や材質が変わってきます。​

それぞれのコテの良さを把握し、最大限に活かす場所を選定することで、コテが活躍するのです。​

コテ 2000種類 場所に合わせて選定する

仕事が好きだからこそ、
道具への愛情は強い​

コテ 刻印 写真

左官屋を営んでいる職人は、道具が好きな人が多いです。使い勝手はもちろん、見た目の美しさやカッコよさにもこだわっています。​

さらに自分用の刻印をコテに打つことで愛着は何倍にもなります。​

コテ 刻印 写真

2. 土​

土に隠された浪漫​

施工中 土壁 写真

土は人為的に色を付けたわけではなく、「その色になるまでに何十万年かかって出来上がった」というストーリーがあります。​

一般の人にも馴染みのある赤土。​

その赤土でさえも真っ赤、オレンジ、薄橙など、一言では言い尽くせないほど種類があるのも、土ごとに重ねた場所も時間も違うから。​
私たち左官職人はその土が持つ歴史を感じながら、土壁を創っているのです。​

施工中 土壁 写真

“好き“は職業を超える​

土へのこだわり 背景・箇所に合わせて真剣に 写真

土への強いこだわりを持っているのは、マニアなほど土が好きだから。​

そして壁や空間の表情を変えていくことができる材料だからこそ、その場によりそぐう土の種類をご提案します。​

外壁、内装、ワンポイント、記念の手形。使いどころも異なれば、無限にある色の中から提案するので、こだわりをもって真剣に選んでいます。​

土へのこだわり 背景・箇所に合わせて真剣に 写真

3. 技術​

技術とは心、​
“思いやり“が良い壁を創る​

土壁 施工中 スタッフ写真

人間、器用不器用は持って生まれたものだから変えることはできません。しかし「壁をきれいに塗りたい」という想いを持っていれば話は違います。​
土を塗る際にどこに目をかけるべきなのか、果たして壁をきれいに塗ったところで、柱が汚れていては元も子もないのではないかなど、職人の気づきや心遣いが良い土壁を創ります。​

“器用だから良い壁ができる“という考えは、正しいとは言えないのです。​

土壁 施工中 スタッフ写真

壁は生き物​
一分、一秒で変化する土の顔​

左官職人として 長年の経験 写真

土を塗るコテの種類、食いつき向上と割れ防止のための、すさと砂を土に混ぜる量、タイミングで土壁の色や表情は大きく変わります。​

その全てを瞬時に把握し壁に塗る技術は、左官職人の長年の経験から得られるものです。​

種類の多くある土とコテ、タイミングによって土壁の表情の変わる技術。毎回の現場が学びの場なので、一生修行と思い、技術を磨き続けます。​

左官職人として 長年の経験 写真

道具、土、技術。

​この3か条が揃ったとき、​
土壁が新たな表情を覗かせます。

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